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BLOG2019.7.25
プロゴルフ

6月に鹿児島で開催された日本プロゴルフ選手権で、石川遼プロが3年ぶりの勝利をあげた。ファン待望の復活である。また、4月の米国で行われたマスターズゴルフでは、タイガーウッズが本当に久しぶりの優勝を勝ち取った。ゴルフを愛するファンとして、とてもうれしいニュースだった。

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プロゴルフの世界だが、かつて日本の男子プロでは、AONと言われた青木功、尾崎将司、中島常幸が活躍し一時代を築いていた。スター選手がいることで人気に火が付きゴルフ人口も増加した。その後、米国ではタイガーウッズが出現し一時代を築いたが、一方の日本では長く時代を制するスター選手は出現していない。石川プロだが、17歳のアマで優勝し、その後プロになっても華々しい活躍を続け待望のスター誕生と思われた。しかし、その後アメリカのPGAに挑戦したが残念ながら通用しなかった。彼も今回の優勝では27歳となっている。また、今年の全英オープンに日本の男子プロが7人ほど参戦したが結果は悲惨な状態となっている。

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一方、女子の方だがこちらも、毎年のように賞金女王が代わっている。一時期宮里藍プロが活躍したが、彼女も早々と引退してしまった。その後韓国選手が活躍し、特にイ・ボミ選手はルックスも良く日本でも人気を得たがこのところ優勝から遠ざかっている。今年は、黄金世代と言われる19歳から21歳の若い女子プロの活躍が目立つ。その為か20代後半からは峠を越えたような印象を持ってしまう。

ゴルフというスポーツだが、60歳を超えた私でも今も出来るスポーツで、体格のハンデが大きいスポーツの世界では、比較的小柄な日本人でも通用するスポーツだと思っていた。また、スポーツ科学が進んだ現在では、格闘技を含めて選手寿命が長くなってきていると感じている。しかし、日本の男女の賞金王の推移や石川遼や宮里藍の両プロを見ていると、不思議だがゴルフの方が選手寿命は短く感じる。理由が良く分からない。

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その疑問を解く話として、7月より中島常幸プロの日経新聞の「私の履歴書」に掲載された内容が参考になった。もちろん年齢を重ねる中で若い頃のハングリーさが弱まることもあるが、年齢を重ねる中での肉体の微妙な変化が今まで思っていたスイングに狂いを生じるようになったと書かれていた。全盛期を過ぎた頃の彼がトーナメントで、大フックボールを打って脱落したことを覚えている。若い頃なら考えられないミスだった。

ゴルフというスポーツだが、道具の進化とともにスイング理論も変化し、飛距離も伸び、男子プロでは300ヤード、女子プロでも250ヤードの飛距離が当たり前の時代となっている。AONの時代や、樋口久子、岡本綾子プロが活躍した時代と比べ、レベルも向上し選手層も格段にアップしていると思う。微妙な体質の変化、年齢的な違いが何時までも好調を維持できない原因かもしれない。確かに200ヤードしか飛ばないアマのゴルファーに比べ300ヤードでの曲がりは大怪我の元になる。年齢的な体質の変化並びに微妙な反射神経の衰えは他の競技より維持するのが難しいのかも知れない。しかし、それを克服し常に体調の管理を整え、常勝するようなスターの誕生を、プロのゴルフ界に期待している。