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ニュース明日に架ける橋
BLOG2015.4.14
明日に架ける橋

高校時代の昭和46~47年頃だったが、サイモンとガーファンクルの曲が大ヒットした。その中でも特に好きだったのが「明日に架ける橋」という曲だった。歌詞を英語で覚えて、内容を訳したことがある。友が困難を乗り越えるように語りかけるような歌詞だったと覚えている。そんな、大変な困難を乗り越えるような出来事の報道がカンボジアであった。

4月7日の新聞報道で知ったのだが、カンボジアのプノンペンから、ベトナムのホーチミンへ行く国道1号線の幹線道路に、日本の援助で2,200m、取り付け道路を含めると全長は5400mにも及ぶ橋が完成した。橋の名前は、鳥が翼を広げたように見えることから「つばさ橋」と現地では名付けられたようだ。地図で示すように、東南アジアのホーチミン、バンコクを結ぶ南回廊というルートの重要なインフラがとうとう完成したことになり、カンボジアの発展にとってもとても重要な役割を担うインフラが計画から10年を経て完成したことになる。

実は、2010年2度目のカンボジア訪問時、面談したGMAC(Garment Manufacturers Association in Cambodia カンボジア縫製産業協会)の責任者の人から、「縫製工場の進出はプノンペン市内では、用地も高騰しており、人も確保出来ないからもう遅い。進出するならベトナムとの国境沿いの開発区が良い」と言われ、急きょ予定を切り替えて、まだ、橋が完成していない一号線を渡し船でメコン川を渡りベトナム国境のマンハッタン開発区に行ったことがある。

GMACの人からは、200km3時間と言われて行くことにしたが、行程の3分の1の舗装が完成しておらず、同行した中国人スタッフからは、帰り戻れなくなるのが心配だから途中引き返そうといわれる始末、散々な思いをしてベトナム国境のところまで行った思い出がある。そのベトナムとの国境からホーチミンは70km、考えてみれば中国で、上海の飛行場から当社の中国の工場まで行く距離と、プノンペンとホーチミンの距離は同じで、道路が整備され、橋が架かれば同じような時間で行けるということになる。

その時の感想として、ベトナム国境沿いの開発区は、ベトナム側のホーチミンから、第二工場としての進出は検討の対象となるが、カンボジアへの最初の進出場所としては、当社の実力では無理との判断をした。人が本当に住んでいるのか疑問に思うほど途中の道路沿いはサバンナの荒野を走るような風景、国境沿いには真新しい日本のパチンコ店のようなカジノが何件も建っていたが、当社の日本人に住まわせるのは過酷過ぎ、人がはたして集まるかも疑問に感じた。

結局、当社の進出はプノンペン市内となったが、この橋の完成は大きなメリットになると思う。現在、プノンペンからの日本への輸出は、プノンペン市内のメコン川の船にコンテナを積み込み、ホーチミンで外洋船に積み替えている。まだまだ、陸送の場合は通関が不備だが、橋を使っての陸送のインフラが整えば、輸送期間は短縮出来る。資材の手配もシハヌークビル港からの300kmの陸送だがホーチミンからのルートが整備されればことらの方が便利になると思う。この橋の完成が、域内の発展に大いに貢献するのは間違いない。まさにカンボジアの「明日に架ける橋」といえる。また、何かと中国の方が目立つ昨今だが日本としては存在意義を発揮できる有意義な援助だったと思う。