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BLOG2025.7.15
福井の来訪観光客とホテル事情

昨年、2024年3月16日北陸新幹線が延伸され、福井、敦賀まで直通で来ることになり、県内の観光客は増加した。6月12日の県が発表した福井新聞の記事では、2024年の観光客入込数は、前年比17.6%増の2069万1千人、観光消費額が同23.5%増の1513憶円(推計)となった。別の3月15日付の資料では、観光来訪者が昨年4月から本年2月までで13%増となり、2位の奈良県(107%)、3位新潟県(106%)を上回り全国一の伸び率となった。但し、来訪者数となると、24年度は約807万人で、徳島県の725万人、高知県の736万人に次いで全国では3番目に少ない。四国とは異なり、北陸新幹線が東京と繋がり、関西や中京方面から近いという地の利を考えると、この水準は決して満足できるものではなく、さらなる観光地の磨き上げ、アピールが必要と感じている。

また、大変気になっている問題は、収容できる宿泊施設が足りていないことだ。令和5年の資料では、福井市のホテル、旅館の収容人員は2,000人強、民宿・ペンション等の民営宿泊施設も4,900人で、福井市に隣接する芦原温泉もホテル、旅館が4,150人で絶対数が以前から足りていない。以前から福井でライブイベントがあると、直ぐに満室になるという現象は続いている。
昨年10月の3連休の土曜だが、大学の同窓会があり久し振りに帰省した同期生がいた。通常の宿泊価格が7,000円程度のビジネスホテルが、一泊2万円と聞いて驚いてしまった。他にも知っているホテル名を挙げて聞いてみたが、予約の価格は全て2万円となっていた。今年の3月開催された「ふくい桜マラソン」では1万3千人が参加したが、「宿泊施設が見つからない」との相談が寄せられたようだ。真偽は確かめていないが、前日は全てのビジネスホテルの宿泊料金が4万円となっていたと聞いている。

観光に関し関心も高まっていることもあり、県の観光連盟も県外の訪問客からのアンケートを行っている。商工会議所の会合で、その結果を聞く機会があった。観光に訪れた方々の満足度調査の結果は、若干お世辞的な部分もありそうだが、概ね「食やおもてなし」に関しては高い評価を頂いているとの報告だった。しかし、繁忙期になるとホテル料金が吊り上げる状況は、折角の観光地でのおもてなしも台無しになり、看過できなく、その点を質問した。先に先行開業した富山市は6,000人まで宿泊施設拡大し、若干余裕があるとのことで、金沢市は2万人まで増加している。福井でもホテルの誘致には全力を挙げているとの回答だった。
新幹線開業の結果、福井でも全国規模のコンベンションの誘致も進んでいる。待ちに待った折角のチャンスを生かすためにも、来訪客に満足されるような宿泊施設の拡大が、急務の課題となっていると思う。