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ニュース最近のカンボジアの状況
BLOG2015.11.6
最近のカンボジアの状況

 今回はカンボジアに出張中に、インターネットの回線が故障し仕事にならない為、またまた、出張中にブログを書くことになった。今年に入ってからのプノンペンの状況をレポートしたい。
 昨年、6月に「イオンモール」が、プノンペンに開業したことは伝えたが、今年の7月より23階建の「東横イン」が開業した。イオンモールにも近く、カジノがある「ナーガホテル」からも200m程の所にあり、立地としては最高の場所にある。カンボジアの会社のある所からも、車での所要時間が、渋滞を避けた迂回路を使って30分弱で行く事が出来る。他のビジネスホテルに比べ設備が新しく便利な為、8月、9月、さらに今回の出張でも使うようになった。

 料金だが、オープン3か月はシングルルームが19ドルに設定、今回からは通常の39ドルとなっている。また、クラブ会員に登録するとディスカウントがあり、通算10日利用すると一日分がただとなっている。
 カンボジアのホテル事情だが、ビジネスホテルで最近は60ドル前後となっている。また、これまで経験した海外のホテルで最高のサービスの5つ星のソフィテルホテルが230ドル、以前は何回か利用した、インターコンチネンタルが法人契約で160ドルとなっている。また、最初の頃利用した4つ星クラスの中華系のプノンペンホテルや、カジノがあるナーガホテルが110ドルという設定になっている。
 日本の「東横イン」は利用したことが無く比較は出来ないが、海外のホテルと比べ部屋の空間が日本のビジネスホテル並みに狭く、無駄を極力省いた設備になっている。フロントの受付のカンボジア人が多少は日本語が通じる事、日経新聞がロビーに置いてあること、それに何よりも、トイレがウォシュレットになっていることは助かっている。但し、朝食はおせじにも美味いとは言えず、どうしてこんなに不味く出来るのかと思うくらいだ。観光に来られる旅の情緒を味わいたい人にはお勧め出来ないが、ビジネスなら料金と便利さを考えれば仕方ないと言えると思う。ホテル側も、その限界線を上手く狙っての料金設定とサービスだと思う。たまには高いホテルも良いが、中小企業のオーナー経営者なら普段はこれで良いのではと思っている。利用客は日本人が半分程度、中国人や韓国人の利用客も目立つ。

 

 また、この2~3年の間に日本食の居酒屋やレストランも多くなって来ている。今回は、祭日と重なった為、昼食はベトナムで成功しチェーン化、プノンペンに進出した寿しチェーンの「本田」という店に、また、夕食は日本人の女性がママをしている「縁 (えん)」という店に案内して貰った。「本田」の味の方だがソフィテルホテル内にある日本食レストランと比べそれほど落ちることは無く、料金はセットメニューで5~8ドル前後の半分以下で、昼食後にはベトナム風のコヒーがサービスとなっていた。夕食の方だが、居酒屋というよりはスナックに近い。ボトルをキープすれば別だが、今回は4名で88ドル、ビールは小瓶だが一人平均5本程度は飲んだと思う。
 海外での日本食だが、昼食は単品では無くほとんどがセットメニューでデザート付きになっている。プノンペンでは、競争が激しいのか3ドルでのサービスランチも広告に出ていて、夜の居酒屋だが、客単価は20ドル台でどこも同じ様なメニューとなっている。また、ほとんどの店が満席になることは無く、日本の店に比べると現地では店員の数がやたらと多い。マッサージ店も本当に多く、多くの日本人が個人でも進出しているが採算が合っているか心配になる。

 

 さらに、日本人が利用することは無いが、現地では銀行のATMの代わりに「Wing」という現金引き出し、送金システムが急速に発展している。アフリカでも同じようなシステムがある様だが、仕組みは良くわからない。現在、社員の給与の支払いが振り込みになっておらず、現金での支払いとなっているが、安全や手数を考えるとこの「Wing」というシステムが使えないか社員の意向を確認中だ。社員のほとんどが銀行を利用したことが少なく、ATMも圧倒的に少ない為、このシステムに切り替えたいと思っている。また、中国人スタッフには銀行振り込みで給与を支払っているが、中国への送金は当日中に引き出すことが可能なカンボジア/中国間の送金システムがあるようだ。以前のブログで日本のパチンコ店の「マルハン」がプノンペンで「マルハン銀行」を出したことは触れたと思うが、両替は通常の銀行手数料よりも安い。しかし、円/ドル交換レートの手数料が1円程度の安さでそれを上回る街の両替店がたくさん並んでいる。偽札の心配があるがこれまでそのようなことは一度もなかった。また、プノンペン商業銀行では、ドルの一年定期の金利が6%という広告を出している。金融についての裏事情は分からないことが多いが、日本ではまず考えられない。

 現地での景気の動向だが、プノンペン東横インの周辺は建設ラッシュ、まだまだ、不動産投資は伸びるように思えるが、製造業の方では最低賃金が125ドルの現状から、来年からは140ドルに引き上げが決まった。前回の出張では、周辺の工場で残業無しで、4時の定時に帰宅するワーカーが目立った。生産性と賃金のアンバランスで撤退する企業もあり、最初に紹介したサービス業同様、カンボジアで成功するのは簡単ではないと思っている。