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ニュース消費税増税延期と成長戦略
BLOG2016.6.20
消費税増税延期と成長戦略

かたい話で恐縮だが、今回は意見を述べずにはいられなくなり、このテーマを取り上げた。異論のある方も多いと思うので、是非批評を寄せてほしい。

安倍政権が発足して、「成長戦略」という言葉が提唱され、「アベノミクス」と言われる機動的な金融政策を行うことによって、それまで円高の中で六重苦だった日本企業が業績を回復したことは大いに評価している。しかし、その後の第二の矢、第三の矢を期待していたが、成果は出てきていないと思っている。ここにきて辛口の評価かも知れないが、現時点の経済政策では、合格点は付けられないレベルになってきた。

ここにきて消費が振るわないことが顕著になっているが、消費税の問題より国民が安心して稼いだお金を消費に回すような状況になっていないことが問題だと思っている。少子高齢化が叫ばれ、将来の社会保障費の負担をどうするのか、国民もバカではないので、今のままでは成り立たないと思っている。そうなれば自己防衛上、今の生活費を削っても貯蓄に回そうとするのが心情だと思う。安倍政権になって、この件に対しての対応は不親切だと思っている。国民に対し将来の老後の安心感を示さなければ、消費は戻ってこない。消費税のことばかり、取り上げているが、少しでも改善に向けて努力していることを示すことは必要と考える。

この指摘に対しては、ほとんどの方は賛成して貰えると思う。しかし、少子高齢化の現実は、誰が政権を取っても変わらないことで、総論は賛成して貰えても各論になると意見は様々で批評は出来ても容易には解決できないテーマでもある。今回は、それこそ賛否両論、批判は承知の上で私なりに考えた、消費回復策を提案するが、経済学を学んだ人間ではないので、はたして結果はどうなるか保証できるものではない。

江戸時代、享保の改革で有名な徳川吉宗の時代に、尾張名古屋藩に徳川宗春という人物がいた。吉宗は質素倹約で有名だが、宗春の名古屋はその時代正反対に、大いに商業が栄えたと聞いている。しかし、将軍の政策に逆らうことを行った為、宗春は藩主の座を追われ、吉宗からは徹底的に憎まれたという文献を読んだことがある。

華美な消費を奨励するわけではないが、日本人の気質は将軍吉宗を称賛し、宗春は異端児扱い、特に財務省をはじめとする国家公務員の気質も特にその傾向が強いように思える。

これまでの国の方針とは反対だが、この際、国民の消費回復策として、高額の耐久消費財は、消費税を5%に戻してはどうだろうか。金持ち優遇策と批判されるかも知れないが、車の消費が増えれば波及する産業の規模は大きい。また、住宅への減税も景気浮揚の効果は大きい。バブルの時代、海外の人から日本人はウサギ小屋に住んでいると批判されたが、少子高齢化これから人口も減少するのだから、日本人の住宅の面積も大きくしなければと思う。住宅に掛る優遇策もむしろ大きい面積の物にローンや税金の優遇策があっても良いのではないか。国民が生活面で豊かになり、充実した人生が送れ、さらに資産となるような物件を優遇することが大切ではないか。面積の大きさで優遇するとなれば、地価の安い地方の優遇策にもなると思う。

以上の提案は空論だろうか。場合によっては100万円以上の宝飾品でも、消費税は5%でも良いのではと思う。要はお金を使って貰う方策を考えなければ景気は良くならない。連立政権のことを気にして食料品について、8%のままにするという案も出ているが、愚の骨頂のように思える。それで景気が良くなるのだろうか。消費税が上がって困窮する人の政策は、直接の支援で良いのは無いだろうか。この政策では所得の多い人の方に負担が少なくて済むことになるのではと思っている。正直この様な提案を述べるのは勇気がいるが、もう少しどうやったらお金が世の中で循環するか考えた政策を考えてほしい。

最後に、本当の成長戦略について、私なりに意見を述べたい。本年、囲碁の世界で人工知能が韓国のトッププロを負かせてしまったことが話題になった。 日本が今後も成長し発展するには、世界をリードする科学技術しかないと思う。AIという人工知能を始め、医学の分野の万能細胞等、トップレベルの技術大国を今後も目指さなければ、成長は無いと思っている。